DESIGN
デザインについて
ちょうど良い×パッシブデザイン(太陽に素直な設計)
パッシブデザイン。
簡単にいえば、「夏は涼しく、冬は暖かい家」を実現する手法のひとつです。
夏の直射日光は遮り、冬の日射を最大限に取り入れる。
1つの例を挙げますと、土地をお探しの方に一番多いご希望の南向き宅地。
こちらで新築を建てる場合、日当たりもよいので窓をたくさんつけたくなりますよね。
もし夏場、南向きに設けた引き違い窓(横幅1650㎜×高さ2000㎜)に直射日光を当ててしまうと、どのくらいの熱エネルギーが入ってくるかご存じでしょうか?
正解は窓からはコタツ1台分の熱エネルギーが入ってきます。
そうするとどうでしょう?
部屋を冷やすためにエアコンをつけているのに、窓側ではコタツをつけているという状況です。
当然、エアコンもより稼働しないといけないため電気代も上がりますよね。
こちらの例では窓が1枚のお話ですが、実際には2枚、3枚ともっと窓が多いお家が多いのではないでしょうか。
となると、さらにコタツが増えるイメージです。
高気密高断熱住宅であれば、入れてしまった熱がより逃げないため過酷です。
せっかく日当たりの良い南向き宅地を購入したのに、夏場は暑すぎてカーテンやシャッターを締めきったお家になるのはもったいないですよね。
ちなみに室内のカーテンでは熱の取得は40%程しか減らせません。
外でシャットアウトする工夫が大切なのです。
パッシブデザインはお金の掛からない設計者の工夫です。
お金を掛けて断熱性や気密性をこだわる前に、確実に抑えておきたいポイントです。
1年を通した太陽の動きをしっかりと読み解き、太陽に素直な設計をすることで
お金を掛けずに快適な空間をご提案致します。
パッシブ住宅の
第一人者
有限会社松尾設計室 代表取締役
松尾 和也
1998年九州大学工学部建築学科卒業
(熱環境工学専攻)。
JIA(日本建築家協会)登録建築家。
一級建築士。
APECアーキテクト。
2005年サスティナブルTOKYO世界大会で「サスティナブル住宅賞」受賞。
「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」がモットー。
設計活動の他、「日経アーキテクチュア」「日経ホームビルダー」「建築知識」「新建ハウジング」等の専門誌への執筆活動や「断熱」「省エネ」に関する講演も行なっており、受講した設計事務所、工務店等は延べ5000社を超える。
2009年パッシブハウスジャパンを立ち上げ、理事としてドイツの最先端省エネ建築の考え方を、日本の気候条件に合わせる形で普及促進活動を行う。日本エコハウス大賞の審査員も務める。著書には「ホントは安いエコハウス」「あたらしい家づくりの教科書」がある。